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【EXO-CBX MAGICAL CIRCUS TOUR記念】めざせ!THE GREATEST SHOWMAN!=8

2018.06.13 09:00|めざせ! THE GREATEST SHOWMAN!

一時はどうなることかと思われたリッチマンスホとディオの対峙だったが、それも大男の介入で何とか事なきを得た。
そしてその後、リッチマンスホとイ・スマンの間で、マジカルサーカス団の売買契約とチェンベクシへの援助を約束する取り決めが行われた。

しかしそれは大人たちの間のことでチェンベクシの3人には、あまり関係のないことだった。
そうして3人は珍しく、この時ばかりは思い思いに時を過ごす。


「ねぇ、名前は?」

パオとガオの顔を見に来ていたベッキョンは、背後からいきなり声を掛けられて驚き振り向いた。
するとそこにはさっきの大男がいて、ベッキョンはまた前を向いた。

「ベッキョン」

無視しても良かったのだが、この手の人間は無視すると余計にややこしいことになるとベッキョンにはわかっていた。だから素っ気なくだが、そう答えた。

しかしベッキョンの頭の中はパオとガオのことばかりだ。これまでパオとガオの主な世話はディオがしていたが、そのディオは退団してしまった。これからこの子達の世話は誰がするのだろうという思いから、ベッキョンはここに来たのだ。
それなのにこの大男まで来て、ベッキョンは少しばかり嫌な気分になった。

「この子たち、スホは売り飛ばすって言ったんだけど。」

しかもそんなことを言い出し、ベッキョンは隣に来た大男を軽く睨みつけた。しかしそんなベッキョンの視線をものともせず、大男は言った。

「俺がダメって言っておいた。ちゃんとディオやベッキョンみたいに世話してくれる人、見つかるよ、きっと。」

若干キモイところはあるが悪い奴ではない、とベッキョンは思った。

「名前は?」

だから素っ気なくだが、ベッキョンは聞いてやった。
すると隣にいた大男はそれまで以上にパーッと顔を明るくすると答えた。

「チャニョル」

ベッキョンもよく子犬みたいだと言われるが、このチャニョルという大男も犬みたいだなと思った。勿論大型犬だが。
そしてこれからも会うことがあるのかはわからなかったが、ベッキョンは言った。

「チャニョル、よろしく。」

するとチャニョルはまたしても少し恥ずかしそうにはにかみ、そしてベッキョンに応えた。

「よろしく、ベッキョン。」

2人は顔を見合せた。チャニョルは餌を待つ大型犬よろしく、何かを期待しているような目をしていた。ベッキョンはそんなチャニョルに大きな溜息を吐きながら、仕方なしに右手を差し出した。
するとチャニョルはまたしてもこれ以上ないというような笑顔を浮かべ、そのベッキョンの右手をがしりと掴んだ。その握られた手が有り得ないほど熱くて、ベッキョンは驚いた。

―――こいつ、やっぱりキモイ…

そしてそう心で呟き、その顔はげんなりとしているのだった。


マジカルサーカス団の大きなテントの周りには、団員たちが生活をする小さなテントが点在する。
そしてその小さなテントが建ち並ぶ真ん中には広場のようなものがある。そこにはベンチがいくつかあり、チェンはそこに座っていた。

歌を歌いたいと思った。「東方神起」のようなショーマンになりたいと思った。
もう動き出してしまったのだ。やるしかないと思った。

「少し怖くなった?」

そんなチェンの心見透かしたような言葉を掛けられ、驚いたチェンは声のする方に顔を向けた。そこにはディオがいた。
さっきのリッチマンスホとの対峙の時はとても怖かったが、今はその雰囲気はまったくなくチェンは少し安心した。
しかもピエロの姿は見慣れていたが、どうにもすっぴんのディオには、まだそうはなれない。

「…見透かされちゃいましたか?」

しかしどことなく話し易さは感じた。だから素直にそう言うと、自嘲的に笑った。

「近くで見ていたからわかる。君たちなら大丈夫だよ。自信を持って頑張って…」
「下心丸出しだな。自分は諦めたというのに、よく言うよ。」

いつの間にか団長との契約を終えたリッチマンスホが、そこにいた。その突然の登場にチェンは驚く。

―――いつの間に来たの?しかも下心ってなに?いや、下心ってそういうこと?そういうことなの??ああ~なんでこんなところに来ちゃったんだ!兄さんとベッキョンのことろに戻りたい…

下心と言いながら、まるでチェンのことは視界に入っていないような2人の、またしても一触即発な雰囲気にチェンは肩を竦めた。

「お前も一緒だろ?わかってる。俺たちは好みが一緒だからな。」

―――ひえ~なんなの?下心認めちゃったよ!しかもリッチマンスホもなの?俺モテ期なの?でも、俺の気持ちは?っていうか、俺の前で喧嘩とか始めないでくれよ…

元々下がり気味の眉を下げ、チェンは対峙する2人の顔を交互に見ながら思った。


もうここで玉乗りをしたりすることもないのかと思いながら、シウミンは静かなサーカステントの中を歩いた。
前日まで特別ショーが開催されていたので、この日は休みになっていた。

「ショーマンになりたいんだって?」

1人だと思っていたところに声を掛けられ、シウミンは驚いた。声の主は「東方神起」のユノだった。

「もう帰ったのかと思ってました。」

まさかまだいるとは思っておらず、シウミンは思ったことを口にした。するとユノは小さく笑って言った。

「次のショーが始まるまでの、新しい仕事が決まったんだ。」

一流のショーマンと言っても、いつもいつもショーをしているわけではないんだなと思った。それだけでは食べていけないのかもしれないとも。

―――やっぱりショーマンでギャラがもらえるようになるまで俺が弟たちの面倒を見ないとな…

これまでベッキョンとチェンより多く貰っていた分はちゃんと別にして貯めているので、それを使えば何の問題もないのだが、その後が問題だろうとシウミンは思う。

―――ショーマンでギャラが貰えるようになったら、また俺の配当が多くなるんだろうな…は~…

実際、イ・スマン団長に「ショーマンになりたい」宣言をシウミンがしてくれたおかげだと言って、ベッキョンとチェンはシウミンの配当を40%にすると嬉々として言っていた。そんなことしなくていいというシウミンの言葉は、まったく耳に届かないくらいに嬉々として。

「昨日も言ったけれど、ギャラのことばかり考えていては駄目だ。目の前のお客さんに楽しんでもらいたい、喜んでもらいたい、そういった気持ちが一番大事で、そしてその気持ちがなければショーマンとしての成功はない。」

常にシウミンの頭の中にあるギャラ問題。それをまたしても言い当てられ、心を読まれたとシウミンは驚いた。そして咄嗟に読まれたと思った心を隠すように胸の前で両手を交差させてしまった。

「心を読まないでください!ダメです!ダメです!」

そして慌ててそう言うと、そんなシウミンを見たユノがぷっと吹き出し笑った。、そしてシウミンに一歩近づくと、シウミンの頭を優しくポンポンと叩いた。

「君、面白いね。」

シウミンよりだいぶ背が高いユノに、見下ろされるような形になった。シウミンは上目遣いでユノを見上げた。2人の視線がばちりと合った。
何故かシウミンは「ヤバい」と思った。何がと聞かれてもわからないのだが、とにかく「ヤバい」と思ったのだ。だから慌てて顔を俯かせたのだが、その顔はすぐにユノの長い指先で顎を掬われ上向かされた。

そしてなんの予告もなく、シウミンの唇はユノのそれに塞がれた。
驚きで目を見開いた。その見開いた目の先には瞼を閉じるユノの顔があった。
けれどシウミンは初めてのことと驚きと、とにかくいろいろなことが頭を駆け巡り、瞼を下すことができなかった。



~続く~


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