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愛をする人・愛をされる人=25(チャニョル・シウミン)

2018.10.11 09:00|愛をする人・愛をされる人

家に帰る為のバスは一度乗り換えなければならなかった。
ちょうどその乗り換えの為に降りたバス停でチャニョルのスマートフォンが着信を知らせていた。
合わせる顔はないと思いながらも、やはりその所在は知りたい。ただ無事でいてくれればと思う。そんな思いで発信者を確認すれば、それは待ち人ではなかった。
少しの落胆はあったものの自分からミンソクに連絡したことを思い出し、チャニョルはその通話を繋いだ。
「…もしもし…」
「電話くれたみたいだけど…ベッキョンとは一緒じゃないよ…なにかあった?」
そのミンソクの口ぶりからベッキョンの所在は知らないように思えた。きっとなにも知らないのだろう。そう思ったら、今起こっている事態を話すこともできない。
「…ううん、なんでもない…ベッキョナの携帯電源入ってないみたいだからさ…もしかしたら一緒かと思って…」
頑張って明るい声を出し、適当な言い訳を見繕う。しかしその時、まだ高校生だった頃のベッキョンとミンソクの姿が脳裏を掠める。それこそ今、このような事態に陥った根源があったかもしれない頃の2人が。そしてきっとミンソクは、その頃のことなら知っているはずだとも。
「…あの、さ…突然変なこと聞くけど、ベッキョナとルハニヒョンって…」
だがそこまで言葉にして、また別のシーンが脳裏を掠める。ベッキョンに他人のことを簡単に口にするなと諌められた時のことだ。
チャニョルはまた同じ過ちを繰り返そうとした自分を恥じ、慌てて口を開いた。
「ああ、ごめん!今の聞かなかったことにして!なんでもないから!ごめん、切るわ!」
ちょうどバスもやって来た。だから通話を終わらせようとしたのだが、慌てるチャニョルとは対照的に、やけに落ち着いたミンソクの声が耳に届いた。
「…もしかして喧嘩の原因って、ルハンさんですか?」
現在の事態も、そして過去の出来事も、すべてを知っていると、そのミンソクの声は物語っているようだった。


つい今しがたまでは案ずる気持が先立っていたが、一瞬にしてそれが怒りにも似た感情へと転じ、思わず舌打ちしてしまったほどだ。
「…あの馬鹿、喧嘩になっても黙ってるって…」
しかもそんな言葉まで口を突いて出てしまい、電話の向こうのチャニョルの「え?!」という僅かに驚く様子に、ことの内容も重なり申し訳なさが増す。
想像の域を出はしないが、ベッキョンとチャニョルの喧嘩の内容はたぶん、自分とルハンの過去のことに関連したことなんだろうということはわかる。だからこそベッキョンはミンソクに、あまり詳しいことも語らなかったし、わざと明るく話したのだ。ミンソクに余計な心配や憶測をさせない為に。
そういった思いがミンソクの脳裏に過り、ほんの数秒の沈黙が流れた。それと先ほど出たミンソクからの言葉をチャニョルが肯定的に受け取ることは難しかったのだろう。
「…やっぱりベッキョナとルハニヒョンって…」
沈黙を破り先に言葉を発したチャニョルの声には落胆の色が現れていた。それにミンソクは俄かに慌てた。
「あっ、違う!違う!ルハンさんと付き合ってたの、俺。ベッキョンじゃなくて、俺だよ。」
だから捲し立てるようにそう言うと、電話の向こうのチャニョルは息を飲みこむと、次の瞬間には深く、そして大きく息を吐き出した。その姿を見ることは勿論できはしないのだが、悔悟の念に苛まれているであろうチャニョルの姿が目に浮かび、さらに申し訳ないという思いを深めるミンソクだった。



~続く~

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