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愛をする人・愛をされる人=32(セフン×シウミン)

2018.10.22 09:00|愛をする人・愛をされる人

よく考えてみればセフンには、なんの連絡もしていなかったなと思った。
だからセフンはわざわざ大学まで来たのかと思った。もしかしたら怒ってさえいるかもしれないとも思った。
そんなことを思いながらミンソクはセフンが待つカフェテリアへと急いだ。
大きく開いた入口を潜り、セフンから聞いた場所辺りに視線を向かわせる。すると一面のガラスの向こうに多くの学生が行き交う様をセフンは見つめていた。その横顔に怒りはないように思えた。それにとりあえずホッとすると、ミンソクはセフンに近づいた。
「セフン、待たせたな。」
元々広くオープンテラスもあるカフェテリアの中は、それほど温かくはない。セフンも着て来たダウンジャケットを脱いではいなかった。ミンソクもまた、それを脱がずに向かいの席に座った。
「急に来て、ごめんなさい。」
ミンソクが近づいていたことにセフンは気づいていなかったようで、急に目の前に現れたようなミンソクに驚き、ぱっと顔を向けると開口一番そう言った。その向かい合ったセフンの顔が、どことなく泣きそうだと思った。それにはやはり違和感を覚えざるを得ない。
「別にいいよ。それに今日、悪かったな。ベッキョンのこと。」
それでもミンソクはそんな違和感を感じていないように、笑顔で普段通りを心掛けて言った。しかし自分の笑顔も少しばかりぎこちないものになっていることにも気づいていた。
だからだろうか、2人とも言葉を繋ぐことは出来ず、そこを沈黙が支配した。


なにを言おうか、なにをどう言おうか、とセフンはここに来た理由を考えた。
しかしこれもまた明確な理由はない。なんとなくミンソクに会わなければと思ったのだ。自分の気持ちを心を確認する為に。
けれどそう思い至った過程を言葉にすることはできない。だからセフンは口を開くことができなかった。
「…ベッキョンとチャニョリヒョンの喧嘩の理由さ、俺だったんだよ。なんだか悪いことしちゃったと思ってさ…。」
沈黙に耐えられなくなったのか、ミンソクがわざと明るい声でそう言った。だがその言葉にセフンは驚く。
ミンソクはベッキョンの手首に残る鬱血痕を知らない。ただの他愛もない痴話喧嘩だと思っている。それはベッキョンがミンソクにそう思わせる為だったということはわかっているが、まさかその根本の原因がミンソクだったなどセフンには驚きを越して、何か言い難いものがあった。とはいえ、ミンソクにその事実を知らせることはできない。そんなことベッキョンは望んでいないはずだから。
「…早く…仲直りできるといいですね…」
自分の望むことはなんなのか、この言葉は本心なのか、そんなことばかりが頭の中をぐるぐるする。真っ直ぐに自分を見てくるミンソクの顔を同じように見返せない自分。白状してしまおうかという考えがちらりと過る。しかし、と思い止まる自分も勿論いる。
「…あいつ…ベッキョンなにか、言ってたか?」
あまりにもセフンの態度がおかしかったからかミンソクがそう聞いてきた。さっきまでの明るい声ではなかった。だからセフンも驚いて下がっていた顔を上げ、しっかり真っ直ぐとミンソク見つめた。しかし今度はミンソクが俯きがちだった。その表情には不安が現れていて、セフンはミンソクにこんな顔をさせたい訳じゃなかったと思った。そしてぎゅっと膝に置いた手を握ると、くっと顔を真っ直ぐに上げ口を開いた。



~続く~


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