SEHUNセンイル記念=「正×20=100」になったら=薔薇とキス


―――…何回…目…だっけ?

閉じた瞼の奥で思い出してみる。けれど正確な回数は思い出せない。
目の前、よりも近くにいる、唇を重ねている相手の誕生日を共に過ごしてきた回数が、今年で何回目だったかということを。

―――…まぁ、いいか…

何回目であったって、きっとこの先も、ずっと一緒にいるのだから。





恋人という関係になったのは夏。お互いの誕生日が春ということを知ったのもその時。
この年のそれは既に過ぎてしまっていたので、「来年は一緒に」なんて約束をした。
しかしその約束は、俺の誕生日には果たされることはなかった。

「約束守れなくてごめんね。」という言葉と共に、あいつが真っ赤な薔薇の花束を持って俺の前に現れたのは、あいつの誕生日の前日。もうあと1時間弱で、それこそ誕生日になるという真夜中だった。

「プレゼント買う時間がなかったから。」という理由と、俺が「赤が好き」という理由で、真っ赤な薔薇の花束を買って来たあいつは、結構気障な奴なんだと思った。それこそ今思えば、あいつはまだ高校2年生だった訳だし。

「俺もまだプレゼント買ってなかったから。」と俺は嘘をついた。本当はお揃いのペンケースを用意していた。
俺は既に大学に進学していたので、お揃いの物を持っていても誰も気づかないと思っていたからだ。
しかし俺は嘘をついた。あいつに気を遣わせたくなかったから。(そういえば、あのペンケース、渡せないまま、俺も使わないままだった。)

「プレゼント何がいい?」と聞くと、あいつは「物はいらない、キス」と言った。それまで俺からキスしてもらったことがないから、俺からしてほしい、と言った。
そしてあいつは俺の目の前で少し腰を屈め顔を突出し、小さく「ん」と言って、瞼を下した。

それまでに何度もキスはしていた。しかし「されていた」のであって自分から「した」ことはなかった。
だからいざ「する」となると、かなりの覚悟がいった。

あいつのいつもより少し低い位置にある肩に手を置き、目を瞑ったあいつの顔の前で、俺はごくりと喉を鳴らしてしまった。
それでもあいつは何も言わず、待っていた。俺が来るのを、待っていた。
俺は期待に応えるしかなかった。





「今年で何回目の誕生日だっけ?2人で祝うの?」





2人で祝った初めてのあいつの誕生日の出来事から、毎年何故かあいつの誕生日の前日に真っ赤な薔薇とキスを贈り合うようになった。
誕生日ではない、なんてことない時に形あるプレゼントを贈り合うことはあるが、誕生日には何故か薔薇とキスだった。

そんな誕生日を迎えるのが、今年で何回目だったかと、俺は腰を屈めたあいつの肩に手を置き瞼を閉じながら考えたが、結局答えには辿り着くことは出来ず、俺は唇を離したあいつに照れ隠しのように聞いたのだった。
その問いに、あいつは少しだけ考え答えた。

「…1個だよ。」と、謎の答えを…。




~終わり~





ランキングに参加しています。よかったらぽちっとお願いします。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 韓流二次BL小説へ
にほんブログ村

セフンの答えた「1個」は「正×1個=5」ということで、5回目の誕生日(EXO5周年にもかけて)ということでした。
分かりづらくて、すみません(^_^.)


拍手、ランキングぽち、ありがとうございます。
関連記事

Comment

こんばんは〜♪

ご無沙汰しております! 夜ふかしチョコレートです♪
わあ、今日はセフンくんのお誕生日ですね! わーいわーい!

私、実は、シウミンさんのお誕生日に書かれた小さなお話の「僕」を、ずっと誤解していました。
もう一人の94年生まれのカイのほうなのかなと思っていました。

なんだか言い訳みたいですけど、最初、読み始めたときにはすぐに、僕=セフンくんだよね、と思っていたのですけれど、作中で正の字を書いていく僕が「88」のゾロ目にふれている描写があったので。
 これは「背番号88」を示唆しているのかな、と思って、ああそういえば、カイも94年生まれだから、これはカイだと思って読むべきなのかしら、と思っていました。
 にしても、一人称が「僕」か…セフンみたいに読めるけどなあ、えー、どっちのマンネラインだろう? と迷っていました。

 今日ようやく疑問がとけて、そして、5周年記念と春生まれの2人のお誕生日お祝いができて、一粒で三度おいしい、みたいなお話だな、と思わせていただきました♪

 にしても、赤い薔薇かあー…ほんっとーにキザだな(うふふ)! 高校2年生で! さすがセフンくんだな!w 
 うーん、やっぱりプレゼントとして、「年上の彼に薔薇を持ってくる」ようなひとならセフナですね。
 彼ならやりかねない感じがします♪
 カイはそこまできっと頭が回らないし、高校2年生のカイだとたぶんぐうぐうと寝てばかりのような気がしますw

 あと、「一度もしてもらったことがないから、してほしい」とキスをねだってしまうセフナにたいへん萌えさせていただきました。また、それにとまどってしまいつつ、応えてあげるミンソクさんにも♪
 素敵なお話をありがとうございました!

Re: こんばんは〜♪

夜ふかしチョコレート様、こんばんは~♪
コメントありがとうございます<m(__)m>本当に嬉しいです!

私の方こそ、すっかりご無沙汰してしまっていて(というか、最初のご挨拶しかしていないですよね><)申し訳ありません<m(__)m>

好きな人のお誕生日って、なんだか嬉しいですよね^m^
そういった思いも込めて、あえて誕生日の本人目線ではなく恋人目線でのお話を書いてみました♪(そういう理由で、シウミンの誕生日もセフン目線でした(*^_^*))

そのシウミンセンイルのお話ですが、確かに「88」の描写しています(^_^.)
私も「これちょっと分かりづらいかな?」と思い、あの一文は削除しようかと思ったのですが、実はその前に「61」にも触れていたので、もし削除するとなると「61」の部分も?となり、それだとお話が成立しなくなってしまう!と思いそのまま公開しました。

というのも、シウミンセンイルの時のつぶやき記事にも書いたのですが、このお話、フルメンバー出場の長編の構想がありまして、セフンが「61」と「88」を書きこんだ日に、その裏でチャニョルとカイのそれぞれの身の上にもあることが起きていて…みたいなお話にしようと思っていたもので(^_^.)

なんだか迷わせてしまって、すみません><
しかも個人名なしでしたから、余計ですよね!
本当にすみませんでした<m(__)m>

でも夜ふかしチョコレート様の疑問が解けて、良かったです。
しかも一粒で三度おいしい♪とまで思って頂けて、幸せです。

にしても、本当にセフンキザですよね(笑)
これも悩んだんですよ!
私の中では「誕生日当日に会いに行けなかった理由」というのもきちんとある上で、「プレゼントを用意出来なかったセフン」なので、とにかく「手ぶらでは行けない!」と思ったのではないかと。

それに去年の舞台挨拶をするギョンスへのサプライズ訪問の花束。
セフン本人が花屋さんに赴いて選んだという情報もあったので、高校2年生だけど、こういうことするだろうと!(笑)
それに間違いなく高校2年生のカイは、ぐうぐう寝ているでしょうね!(笑)

キスをねだるセフンに萌えてくださって嬉しいです♪
なんとなくデビュー当時のシウミンの印象が強くて、彼は恋愛の場面においても、凄く恥ずかしがり屋なのだろうと勝手に思っています。
その反面、セフンも恥ずかしがり屋な一面も持っていますが、恋愛においてはぐいぐい行きそうなイメージです(笑)
そんな2人を妄想してみたら、このようなお話になりました♪
それを素敵なお話と言って頂けて、こちらこそありがとうございます!

私も近々お伺いしますね。
本当にコメントありがとうございました<m(__)m>
非公開コメント

| 2017.11 |
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
プロフィール

みむ子

Author:みむ子
K-POPグループEXOのBL妄想小説置いてます。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

デフォルトカウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

ページトップへ