こんな運命=7(D・O=ギョンス)

2017.06.09 09:00|こんな運命(ギョンス)

なんどなく過去と現在に思考が行きつ戻りつしている間に、だいぶタクシーは走っていたようだ。とはいえ、ジュンミョンが告げた名のホテルがどこにあるかなど、ギョンスには分からなかった。
まだ走るのか、もう目的地は近いのか、どうなのだろうかと思った時、ジュンミョンが声を上げた。
「そこのコンビニ前でいいです」
言われた通りにタクシーは停まり、ジュンミョンが支払いを済ませ、ギョンスを見ることもなく降りていく。ギョンスはと言えば車内に残る訳にもいかず、共に降りるしかなかった。
そして目の前のコンビニに入るジュンミョンの後を追う。一目散にドリンクコーナーへ行き、かごいっぱいに手当たり次第商品を入れていく。缶やペットボトル、アルコールやソフトドリンク、本当にありとあらゆるものを次から次へと放り投げるようだった。
ここでこうして飲み物を買いこんでいるということは、これをどこかで飲むということだろう、とギョンスは思う。しかしどこで?しかもこんなに2人で飲むのか?ホテルを行先に告げたのは、そこが目的地に近い目印だったからか?などと思いながらギョンスは何も言わず、ジュンミョンの後ろに控えた。そのままレジへ行き、数個の袋に分けられたそれの支払いも、全てジュンミョンがした。
「少し持てよ」
レジ前でそう言ったジュンミョンの声を聞きコンビニ店員がぎょっと目を剥いた。もうここまでくると、ギョンスもどうってことはない。
「お前が勝手に買ったんだろうが」
そう言いながら両手に一つづつ取り上げた。ありがとうございました、というまたしても上ずった店員の声がコンビニの扉を潜るジュンミョンとギョンスの背に届く。
「さすがに買い過ぎたか?」
店の外に出てすぐに、ジュンミョンが呟く。かごで持っている時だって相当重たかっただろうに、今さらかとギョンスは思う。
「金持ちはこれだから嫌だ。」
遠慮のない親友同士の会話ができていると、ここにきてギョンスは少し安心した。
「元々金を持ってたのは親だ。」
その気持ちを分かったように、ジュンミョンも軽口で答える。しかしこうなるとさっきのジュンミョンはなんだったのだろうと思う。
けれどギョンスがあれこれ考えたところで答えが出る訳はない。
「そうだな」
だからギョンスは、そうだけ答えると袋を持ち上げ、伸ばし放しになっていた腕の緊張を一度解放した。
でもすぐにまた腕は悲鳴を上げそうなほど負荷のかかった重力に引っ張られていった。




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