こんな運命=12(D・O=ギョンス)

2017.06.23 09:00|こんな運命(ギョンス)

握り潰した缶をそのまま手にしたジュンミョンが、真っ直ぐギョンスを見てくる。
「お前は…5年?俺は7年だよ。」
そのジュンミョンの言葉で、ギョンスは「やはり」と思った。そして疑念は確信へと変わった。
「でももう終わりにするよ。全部捨てた、って言っただろう。もう俺は…お前とは会わない。」
何も言葉が出てこなかった。ただジュンミョンを見つめることしかできなかった。
しかしそのジュンミョンはギョンスの視線を抜け立ち上がった。そしてギョンスの目の前のテーブルの足元にあるコンビニ袋に缶を投げ入れた。
「ここまで引っ張って来たけど、たいした話しもなくて悪かったな。飲もうなんて言ったけど、フラれたことを慰めることもできなくて…こんな親友、最悪だよな。」
まだまだたくさんある飲み物を物色しているように見えたが、ジュンミョンは何も見てなどいないと思った。
中学の時の優等生キム・ジュンミョンが戻ってきたようだった。
「今のうちに出て行ってくれ。」
しかもこんなことを言い出し、ギョンスはジュンミョンの勝手なその言葉に腹が立った。思わず小さく首を振った。
「お前が俺を捨てるんだろう?だったらお前が俺を追い出せ。俺が自分から出て行ったら、俺がお前を捨てるみたいじゃないか。」
いろいろと訳が分からなかった。それに聞きたいことだって、いっぱいある。それなのに。
「どっちだって同じだろう。それにもうこうなったら親友でだっていられない。」
しゃがみこんでいたジュンミョンは立ち上がり、座るギョンスの前に立ちはだかった。もうそこに優等生はいなかった。またしても感情を剥き出しにしてきた。
「親友という関係は捨てるんだろう?だったらまた一から新しい関係を作ればいい。…俺はビョン・ベッキョンに告白したぞ。」
最後の言葉は、5年だ7年だというジュンミョンを挑発したものだ。きっとそれはジュンミョンにも伝わったのだろ。ジュンミョンは目を見開いた。些か感情を剥き出したことを後悔するかのように。
「お前、本当に性格悪い。」
そして大きく息を吐き出してそう言うと、ベッドへと後ずさり、そこへ座ると項垂れた。
「それこそそんなこと今さらだろう。それにそれが分かってての、7年、なんだろう?」
いつの間にかギョンスは立ち上がり項垂れるジュンミョンの前に立っていた。ギョンスの目の先にはジュンミョンの項が晒されていた。今までに見た誰よりも白いな、とギョンスは思った。
「俺のこと、好きじゃないくせに。告白なんてされたら、お前が困るだけだろう?」
顔を上向かせ、見上げてくるジュンミョンの眉が、本当に困ったというように下がっていた。こんな顔、今も昔も見たことないなと思った。だが女装していた時よりも、よっぽど可愛らしいとも思った。
「困るかどうかは、聞いてみないと分からない。一寸先は闇って言うだろう?」
困るジュンミョンの顔を見ていたら、なんだか楽しくなってきたとギョンスは思った。それを表すように、ギョンスは口角を上げていた。
「それ!なんか使い方間違ってないか?」
そしてそう言ったジュンミョンの体は、後ろへと仰け反った。それはベッドへと片膝を置いたギョンスの体がジュンミョンへと傾いていたからだ。
「なぁ、ジュンミョン…また誓い…立てるか?」
ギョンスと向き合う形でベッドへと片肘をついたジュンミョンにギョンスは問うた。それに若干ジュンミョンは怯えたような視線を向けた。そして小さくギョンスを窺うように見上げ「何を?」と聞いた。
「…部屋は綺麗にする、って…」
そのギョンスの言葉にジュンミョンは、きょとんとした顔をした。その顔があまりにも面白くて、ギョンスは笑いを堪えるのに必死だった。
「…なんで?そんなこと?」
そしてすぐに少しばかり訝しげな顔になったジュンミョンは、そう聞いてきた。それはそうだろう。あまりにも今までの流れと雰囲気に不似合いな「誓い」過ぎるからだ。
しかしギョンスは、そんなジュンミョンを鼻で笑い答える。
「俺が綺麗好きだからに決まってるだろう。」
けれどジュンミョンの告白は元より、返事は聞けずじまいだった。ジュンミョンの唇がギョンスのそれで塞がれてしまったから。




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動いた…!

みむ子様

こんにちは!!

ずっとコメントしたいしたいと思っておりましたのに、私事で忙しく、できずにまことに無念でございました><
こうしてすることができるようになり嬉しいです!

そしてこの記事にあれやこれやと書くことになりそうでございまして、そのことをあらかじめお詫び申し上げます(__)

まず、この「こんな運命」の、この前の回が私とても好きでして!!
うーん、イイ!!と思っておりました。そしたらばお悩みでらっしゃるということを記事に上げてらっしゃって、ですがそれを抜け出たとのことで、おお…どうなるのだろう、とわくわくしておりました。
するとこんなふうに!!
わたくしスホのこういう態度、すごくいいなと思いました。なんかやけっぱちなんですけどやはりスホなので、非常に何かそそられますよね←
ディオが女装しているとき以上に彼に惹かれるものがあったというのは、そうした素直な気持ちが態度に出ていたためだろうなと思うと、またぐっと来るものがございました。
うーん、先がすっごく気になります!!できればこう、しつこく描かれたふたりが読みたいです!!勝手にリクエストしてすみません!!あまり気にされないでください^^;

「小さな世界」のときも思っていたのですが、このところのY様独自の世界観は以前よりもっとまた魅力的でして、きっとみむ子様ファンもそう感じてらっしゃる方が多いのではないでしょうか?
なんと言うんでしょう、みむ子様ご自身の生活…実際思春期でらっしゃる男のお子様をお持ちであるとか、されているお仕事であるとか、そうしたものが反映されている印象があって、そのリアルさがとてもいいんですよね><私の勝手な感想なのですが。
またみむ子様ならではの物事を見る目であるとかもその世界を構築していて、そこがすごく面白いんです~。
例えばチャニョルのことを描写された際、ああ、ミュージシャン目指してんの?ないわー結局もてたいのかしんないけど彼女いないとか言っちゃって、などと言って女の子が散っていく、という部分を私読みまして、それをベッキョンがわー、女子に裏でなんと言われているのやら、とちょっと恐怖したりもしてましたけれども、そういうことって、私は書かない視点と言いますか、でもチャニョルのある側面や、現実というものをきっちり描いていらっしゃるなあ、すごいなあと思い、感銘を受けたのです。
そういうものがこの「こんな運命」でも溢れていまして、すごくいいな~と思うのです。

そうです、「小さな世界」の番外編、「おいつきたくて」も読ませていただきました!^^
チャンベクのラブシーン、もっと読みたいな~と思いました!
みむ子様のそういうもの、長く読んでみたいなみたいな…。(←また勝手にリクエストを…)
なんだかすごくよいだろうなと思いまして。
シウミンやベッキョンが照れながらも好きな相手と結ばれるさまをじっくり読みたくなるんですね~。彼らが非常に可愛いからですね(これは私的に可愛い、という意味です^^)。
チャニョルと括弧に書かれたタイトルをお見かけしましたので、すごく期待してしまいます!><
なんだかわたくしすごいいろいろなことを申し上げすぎですね…。全部スルーしていただいてまったく結構でございますので!

こんな感じで日々楽しませていただいております♪
みむ子様の時折上げられるお話でない記事もいそいそと読ませていただいておりまして、おお、カムバックが…!と、それで知ったりもいたしました(笑)
たいていみむ子様のところで知るのですよねー!^^
すっごく楽しみになりまして、わー!これでまたみむ子様とこのことについてお話しできるなとか、また新たな触発を受けてどちらにとっても話を書きたい衝動へと繋がるかもなとか、高揚しました^^

あ!わたくしが記事にみむ子様を勝手に上げさせていただきましたことをお許しいただくどころか記事にまでしていただいたこともほんとうに嬉しくて><
ありがとうございました!
みむ子様にあんなふうに言っていただいたことに恐縮してしまい、なんだか恥ずかしいような嬉しいようなおかしな心地になりました。
私はみむ子様の書かれるお話を今後も読ませていただきたいなと思うだけでして、それはきっとみむ子様のファンの方皆様も当然そうでしょうし、それは何故なのかという考えを代弁するような心持ちでしたためただけなのでございます。
やる気はある、というお言葉、だからとても幸せでした~!

長々長々書いてしまい、申し訳ございません。
お忙しいでしょうから、お返事などなくても大丈夫でございますので^^
書きたいことを書き連ねておりますので、繰り返しとなりますが、執筆に際しあまり気にされないでください^^;
考えや感情が溢れてきてしまって…。
でも何かお伝えしたくはあって!

今日はとても暑いですね><
お体十分お気を付けください。
みむ子様もご家族も!!!

それではまた読みに伺います^^


フェリシティ檸檬






Re: 動いた…!

レモン様、おはようございます♪

コメントありがとうございます♪
そして私もいろいろと忙しくしておりまして、お返事が遅くなりました。
そしてそして、私もこのお返事が長くなりそうな気配を感じております(笑)
お許しくださいね(*^_^*)

「こんな運命」引き続き楽しんでいただけているようで嬉しいです。
しかしここにきての展開、大丈夫でしょうか?
書いている私はとっても楽しいのですが←
呟き記事にも少し書きましたが、お話の中の人物が動き出すとなんだか止まらなくなりまして、少々暴走気味か?とも思ったり(^_^.)
とはいっても、お話の展開を変えることもないのですが><

スホは知れば知るほどハマる、という感じがします。
実際、私もそうで。
最初は、彼がリーダーなんだ、優等生なんだ、うん、確かに真面目だね、歌声も綺麗で…でもちょっと待って…なんか変な動きしする時あるね?ナルシストなの?自分大好きなんだ、でもそれ以上にセフンが好きなの?それなのにシウミンとはちょっと距離あるの?なんなの?というふうに見ていたら、実は凄く魅力的なキャラではないかと(笑)←そう辿り着く私もどうかしていると思いますが(笑)
お話の中のジュンミョンは中学の時の優等生の自分は捨て、女装している自分を脱ぎ捨て、漸く素の自分でギョンスに対面できた訳です。
きっとジュンミョンからしたら、もういいや、というやけっぱちな気持ちだったんでしょうが、ギョンスからしたら、それこそ初めて目にする素のジュンミョンに、驚きと共に何か違う感情が芽生えたのでしょうね。

「小さな世界」のシウミン編の時もそうだったのですが、好きな人がいるけれど、また違った人にも惹かれるというのは、人間としては当たり前のことなのだと私は思っています。
好きという気持ちは無限大で、それを抑えることはできないですし、する必要はないと。
しかしそれを自由に表現していいという世界だったら、とんでもないことが起こります(笑)
やはり人間には独占欲や占有欲、というようなものがありますから。
だから恋愛関係は1対1がセオリーですよね。

ここで扱っているのは「同性同士の恋愛」だけれども、ただのBLとしてのものではなく、人間同士の恋愛として捉えたいという私の思いが、「小さな世界」を書いている時もあったように思います。
それがレモンさんをはじめ、読んでくださっている方にも伝わっているのならば、これほど喜ばしく嬉しいことはないなと思います。
レモンさんのつれづれの中でも、「リアルさ」ということを取り上げられていましたが、「もしかしたらこういうこと、あるよね~」と思っていただけるお話を書きたい、という思いは常々持っておりますので。

そうそうチャニョルのことを裏で女子が…という場面、まさに職場であることです。(笑)
私の職場は圧倒的に女性が多いもので、パワーバランスが女性の方が強いです。
ある意味、オヤジ化しているのか?とも思いますが、あけすけにいろいろな話しが飛び出します。
それを聞いている少数の男性陣は心の中で「こわ~」と思っているだろうと分かりますし、男性陣にそう思われてもいいと思っている、というのも事実です。
お話の中でもベッキョンがいる場面でチャニョルのことを言っている、ということはチャニョルにもベッキョンにも、どう思われてもいい、という感じなのでしょう、あのコーヒーショップの女性陣は(笑)
ただ、職場環境というものを考えるとその場の雰囲気に合わせないといけない、という場面もありますから、もしかしたらそうは言いながらチャニョルやベッキョンに淡い思いを抱いている女の子もいるかもしれませんね。←そういうお話も面白いかもしれませんね(笑)

そしてそんなチャンベクのお話「おいつきたくて」も読んでいただけたんですね。ありがとうございます♪
もうちょっとフランクな感じで書こうと思ってたんですが、あんな感じになってしまい(笑)
でも!先日1話を公開しましたチャニョルサイドのお話、語り口はまたしてもチャニョルの硬い感じにはなっておりますが、レモン様ご所望のラブシーン←予定しております!
私の思う「男性の可愛らしさ」というもの、しかも男性が男性を、というところを上手く描ければなと思っております。
楽しんでいただけたら幸いです♪

私も毎日、レモンさんのところで楽しませていただいております^m^
しかも今は日に3度も!
嬉しいことこの上ない毎日です♪
ありがとうございます!(^^)!

そしてもうすぐカムバですね!
私、先日の日本でのペンミの時(レモンさんとニアミスの時です♪)に改めて思ったのですが、やはり彼らの歌、パフォーマンスが好きなんだな~と。
勿論、ゲームやトークも面白かったし楽しかったのですが、やはりあのパフォーマンスを見てしまうと(しかも最前列だったし!)、これに勝るものはないなと思ったんです。
なので、本当にカムバ楽しみなんです><
それにきっと彼らは、また新しい姿を見せてくれると思っているので、そこでまたそれを私たちがお話などに繋げられたらとも思います♪
私たちも頑張りましょう~^m^

少し前まで、いろいろな考えが頭の中を巡っていまして、なんだかお話が書けなかったんです。
でも、レモンさんの記事やコメントのお返事などのやり取りで、その「書けない」という状態から抜け出せたんです。
そしてそこから「やる気はある」なんて言葉を言えるようにまでなったので、私の方こそ幸せです(#^.^#)
いつもいつも言っている気がしますが(笑)これからもどうぞよろしくお願いします<m(__)m>

今日ははっきりしないお天気ですね。
そんな日ですが、レモンさんにとって素敵な一日になるように祈っております♪

やはり長くなりました(笑)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^o^)丿
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